昨日の続きです
部品の脱着や交換の工賃は指数×レバレートというのは解りましたよね
これが板金、修理、加工等にも当てはまるんです(塗装の場合はまたチョット違います)
例えばボディーパネルにキズや凹みが有るとして、それを治すのにどのくらい時間がかかるかで板金工賃も決まります
修理見積もりをする時に「この場合は〇時間くらいだな」と、予想を立てて見積もりをするんです
まず、この「予想」の仕方によって金額が変わります
同じ凹みでも、修理にかかる時間を1時間と見る人も、1.5時間と見る人も、2時間と見る人もいます
では1時間とみた工場が安くて2時間と見積した工場が高いのでしょうか?
いいえ、そう単純ではない所が難しいんです
この「修理にかかる時間」と言うのは「修理の仕方」によって変わるからです
修理時間を1時間と見積して30分で終わらせた仕事と、1.5時間と見積してそのとおり1.5時間かけた仕事、そして2時間と見積して実際には2.5時間かけた仕事、はたしてどれが安いのでしょうか?
仮にレバレート¥7,000として、単純に金額だけを見れば「7,000円のとこが安くて14,000円の所は高い」となりますが、実作業を見ると逆転する事があります
まぁコレは極端な例ですが、金額だけで単純に「安い」と判断できないのが工賃なんです
つまり、見積した金額に見合ったの作業をするのが普通で、それ以下で終わらせたものが高く、それ以上に手間をかけた物は安いと言えるのではないでしょうか?
(もちろん作業者の技術力、仕上がりの良し悪し、使用材料等も関係するので、単純に時間の問題だけではないのですが)
金額だけで安い高いと判断する前に、誰がどのくらいの時間をかけて何を使ってどんな作業をするのかが大事です
錆の修理等もそうですね、同じ症状でもどんな方法をとるかによって修理金額も大きく変わります
錆を落とすだけなのか?溶接が必要なのか?大きく切り取るのか?パネルごと取り換えるのか?付属部品はどこまで外す?交換部品は?内側パネルはどうなっているのか?そこの修理方法は?どこまで塗装する?等々、予想出来る事にはキリがありません
単純な部品交換と違って修理の仕方は色々あります、車の状態を見て、お客様の希望や予算を聞き、修理内容の説明をしながらでないと金額提示は難しいんです
電話やメールの問い合わせで、簡単に見積もりを出す事が出来ないのははこういう理由なのです
どうかご了承ください
お問い合わせの中で最も多い質問、修理金額についてです
「治したいけど、いくら位かかるのか?」気になるのは当たり前ですが、これがなかなか難しい質問なんです
値段の決まっている部品代については答えられますし、交換工賃もほとんどの物は決まっていますが、、
まずは知らない方の為にチョット説明します
板金塗装等の工賃と言うのは作業時間なんです
一時間当たりの工賃と言うのが決まっていて、実際に作業するのにどの位時間がかかるかによって決まるのが「作業工賃」となるんです
実はこの時間、指数といって一般的な部品の脱着交換については決められています
例えば、BNR32のフロントバンパーの指数は、脱着が0.9時間、交換は1.15時間という風に決まっていて、それに時間当たりの工賃(レバレート)をかけた物が作業工賃となります
このレバレートと言うのは、工場のある地域や設備等によって多少違いますが、だいたい7000円前後
「1時間7000円、高っ!」と思うかもしれませんが、その中に地代、光熱費、材料代、設備工具の使用料、作業者の手間、事務費その他諸々の費用が入っています
指数はその車が発売された頃に決まったもので、32の場合は20年以上変わっていません
レバレートについても20年前からほとんど変わっていません
そしてこの指数とレバレート、誰が作業しても変わりません
1時間(レバレート7000円とすると)と決まっている作業は、新人等の慣れない人が作業して2時間かかっても、ベテランの職人が30分で作業しても同じ7000円なんです
つまり基本的にはどこの工場で誰が作業しても値段と言うのは大きく変わらないはずなんです
では何故「あそこは高い」とか「あっちは安い」という話があるのか?
チョット疲れてきたので、続きはまた次回に
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