ここからは板金塗装作業の内容を簡単に説明していきたいと思います。
車両の修理にかかる前に見積もりや部品発注、分解作業など色々と有りますがその話はここでは省きます。
パネル修正(板金)と言えば「ハンマーとドリー(あて板)を使って鉄板を叩く」こんなイメージが有ると思います。
もちろんこれが基本!
手や工具の入る部分は文字通り“たたき”ます。
でも場所によっては溶植ワッシャー等を使って引っ張ったり(これはGT-Rマガジン053号で紹介しました)
熱をかけて絞ったり、裏から押したり、時には切ったり貼ったりと、損傷した部分の場所、形状、材質などにより様々です。
これを全部ひっくるめて“板金”と言っています。(パテについてはまた次回に…)叩くだけではないのです。
つまり、同じ凹みでも直し方は何通りもあり、その中から時間や費用、仕上がり等を考慮して常に一番いい方法をとって作業をしているんです。
そしてフレーム修正、これもパネル修正と基本は同じです。(引っ張ったり、押したり、叩いたり…)
でも一つ違うのは“外見重視ではない”ということです。
ドアやフェンダーなどのパネルは多少の凹みや、キズなどは走行性能には影響しません。しかし骨格部分はそうはいきません!
見た目のキズや凹みよりも、強度、剛性、正確な寸法のほうが大切になってきます。
GT-Rは本来パワーがあって、スピードが出る車です。
足を固めて太いタイヤを履いて、エンジンパワーを上げて、とチューニングをしていけば、それでなくてもボディーへの負担も増えていきます。
もし事故等でフレーム(骨格部分)まで損傷してしまった場合は費用や見た目よりも安全性(キチンとした修理)を重視してください。