昨日の続きです。
二枚のパネルが重なっているので外側のパネルを大きめに切り取り、内側のパネルの腐食個所を切り継ぎします。
手に持っている切り取った外側パネルも腐食部分のみ成形しました。
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元のパネルは腐食部以外は出来るだけ使うようにしています。
複雑な形を作るのは大変、でも見えなくなる所と言えど勝手に単純なパネルを貼ってしまうのは不安だから。
このような形になっているには理由が有るはず、と考えるからです。
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パネルに開いている穴や、プレスラインには理由が有ります。
部品の取り付け穴などは勿論、後から防錆剤を入れたり、水抜きが有ったり、強度や剛性、事故でぶつかった時の潰れ方まで考えられているはず。

沢山の車を修理してきましたが、修理することはけして凄いことではありません。
やっぱり本当にスゴイのは作ること、自動車メーカーってスゴイ!(当たり前ですね)

優秀な沢山の人たちが頭と体を使い、長い時間と莫大な資金をかけ、その時できる最高の物を作っています。
たかが一人の板金屋が出来る、考える事とはレベルが違いますよね。

でも、一つだけメーカーでは出来ない事が有ります。

それは時間をかけること!

走行、耐久テストや、衝突テストはできても時間のテストはできません。
10年後、20年後どうなるかは10年、20年たたないと分からない、まして使われ方も保管方法もメンテナンスや修理の有無、その方法も一台一台みんな違うんです。

その時間のテストをしているのがオーナーで、それを見て触る事が出来るのが修理屋だと、。

メーカーで考えられた基本は崩さず、悪くなった所を直し、どうして悪くなったかオーナーのテストの結果を見て対策を考える。
そんな作業をしていきたいと思います。(ココはこうした方が絶対良いという所には手を入れてますが)

内側も出来るだけ元の形に近づけつつ補強もしました。
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最後にアウターパネルをもどします。
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